41冊目:「白秋期」 著者:五木 寛之
【遊びに来て頂きありがとうございます!】
本日は作家の五木寛之さんが記した「白秋期」。
福岡出身で、小さい頃から戦争・朝鮮半島での生活を経験し、大学に行くも、中退。
その後、出版社に入り、ルポライターや編集者などを経て、作家となります。
「白秋期」
中国古来からある言葉で、
青春 朱夏 白秋 玄冬
と、人間の一生を自然の移りかわりになぞらえ、人生を四つに区分する考え方があります。
年齢ではなく、季節で人生をとらえる考え方です。
「青春」というのは、言うまでもなく若々しい成長期。
「朱夏」というのは、真っ赤な夏。社会に出て、働き、結婚して家庭を築く。社会貢献を果たす。人間の活動期、フル回転の季節ですね。
そして、その次は「白秋」です。
フル回転からシフトダウンし、人生のひととおりの役割を果たしたあと、生存競争の世界から離れ、自由の身となり、秋空のようにシーンと澄み切った静かな境地に暮らす時期。
「玄冬」。この時期がほんとうの老年期、最晩年となります。
人間の一生を年齢ではなく、季節で表現する。
すごくいいですよね。。
こういった価値観になると、「高齢者」とか、「おじいちゃん・おばあちゃん」などという呼び方もなくなるわけです。
実際に、神奈川県大和市では、「70歳代を高齢者と言わない都市 やまと」を宣言したそうです。
元気な高齢者が増殖し、世の中から「老人」が消えてしまったわけです。
素晴らしいですね。。
もう一つ、五木さんがご自身が聞かれた話で、近くのコンビニに行った際の話です。
五木さんが夜中によく行くコンビニに、白秋期の男性がアルバイトをしていました。
63歳だそうで、定年後仕事を始めたそうです。
親切で愛想もよく顔なじみになりました。
その方が、この春に店を辞めてしまいました。店長に聞いたところ、
「東北の店に行ったんですよ」
Wさんは退職後離婚で一戸建ての家も退職金も奥さんと折半で分けて、たいしたお金が
残らなかったそうです。まだ先が長い人生をリセットするといって、東北の大学にはいりなおしたんですよ。
その東北店でアルバイトしながら学校にかよっているらしいです
五木さんはこの話を聞いて、軽いショックとエールを贈りたい気分になったそうです。
私もこの話を聞いて、人間はその気になれば、なんだって出来るんだなと改めて感じました。
また、その人のあくなき「成長したい!」という欲求が行動に出るんだな~と。。。
私も見習い、「行動力」をつけていきたいです。。。
それでは。