67冊目:「知的生活」 著者:P・G・ハマトン
【遊びに来て頂きありがとうございます!】
知の巨人とも言われる渡部昇一教授の書籍:「知的生活の方法」をご紹介させて頂きましたが、本日は、その渡部教授が模倣とした作品「知的生活」でございます。
イギリスはマンチェスター出身のハマトン。
著述家であり、美術にも深く関わっております。その経験を糧に、大著:「知的生活」を出版します。
この本を翻訳されたのが、渡部教授。
本作、非常に長編書籍というか、600ページ以上にもわたる作品でございます。
が、、しかし、、、
一見難解な作品とも思われる本作も、読み進めていくと、そこまで難しくない!
翻訳しております渡部教授のお力もあり、こんな私でもスイスイ頭に入っていきます。
知的生活なんて、、
と思っていましたが、試しに読んでみると、これが又非常に面白い訳であります。
■哲学者:イマヌエル・カントの就寝術
⇒イマヌエル・カントは自分の健康を維持する術にかけては名人でした。
練習によって寝具で肩まですっぽり身体を包み込んでしまう器用な術を身につけていて、繭の中の虫のように寝具の中にくるまってしまったのです。
■食べすぎには要注意
⇒食べすぎ程、頭脳労働の妨げになるものはないのです。
昼間からたらふくお腹いっぱい食べる事は良くないとハマトンは説いております。
■「あおり運転者には効き目抜群!?」
⇒知的な人間には、不道徳な行為にはしりすぎないようだけの強い独特な理性の力があることを付け加えておいても良いでしょう。この理性の力のおかげで、気高き野心家たちはみな、自制しているのです。
う~ん、やはり理性抑制力が大事です。。
■読書はひとつの仕事。
⇒私は、読書を趣味ではなく、ひとつの仕事とみなし、2,3人の作家に精通すればそれで学位取得にふさわしいとする大学のやり方が好きです。
では、読書家は大学講義を受けているのと、同じシナジーを得ているのかな・・?
■ドイツ人の知的生活
⇒夏であろうが冬であろうが、朝は5時に起床し、朝食前に4時間勉強します。
その間時々タバコをくゆらせ、勉強は中断しない。朝食は30分で済ませ、あとは30分間妻と話をしたり、子供達と遊んだりする。
それからまた書斎に戻って6時間は勉強する。夕食はゆっくりたべ、食後は1時間はタバコをくゆらせながらまた子供達の相手をする。
そして、寝る前にさらに4時間勉強するのです。
毎日これを繰り返して、決して外出はしない。
はい!!!無理!!(笑)
ドイツ人恐るべしやな。。
と、様々な角度から、人間の「知的生活術」をハマトンが記しております。
選択肢が多い現代。あまりにも豊になりすぎて、人間が何をすればよいか分からない時代になっております。
むしろ、毎日何かにイラついている。。
そんな、時代にこの書籍は一読に値すると思います。
ちょっと、長いですが。。
それでは。
P・G・ハマトンの知的生活―自己確立と人生最高の喜びを手に入れる法
- 作者: P.G.ハマトン,Philip Gilbert Hamerton,渡部昇一,下谷和幸
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 1994/03/01
- メディア: 単行本
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