77冊目:【星と嵐】 著者:ガストン・レビュハ
【遊びに来て頂きありがとうございます!】
前回ご紹介させて頂きました岡本 仁さんの書籍の中で、紹介されておりました
「星と嵐」。岡本さんの書評も含め、凄く気になりアマゾンにて即買い。
フランス出身のガストン・レビュハ。
小さい頃に登山を経験し、特に岩登りの魅力にどっぷりはまります。
難攻不落の大岩壁を次々と登攀。かの有名な「アイガーの北壁」も登攀するなど、
ヨーロッパにおける名ガイドとして活躍します。
一方、レビュハは執筆業のほうでも素晴らしい才覚を発揮します。
サン・テグジュペリの書籍を愛読していたなど、その人生観から影響を受けており、
文体もやはり似ていると解説されております。
アルプスの景色・色彩・音を読書しているだけで気持ちよく感じられます。
そこの土地にいるような感覚と言いますか・・・。
川が自然に流れる感じのように、レビュハの作品も気品よく文体がすすみ、
そこには花の香り・自然の音・アルプスの雪に覆われた景色などが、
読者の心を癒してくれます。
厳しい岩壁に向う、その工程たるや!!
レビュハは岩壁の途中で休む(ビヴァーク)際、岩登りの真髄を感じられるといいます。それは、地上高くから望む星空。今にも星に手が届きそうな勢い。また空気も澄み渡り、山の麓の家々の光、少し足元には雲海が広がり、ここにいる者しか感じられない極上の経験を得ることが出来ると綴っております。
猛スピードでビヴァークもなしに、登攀する者もいるが、やはりこの魅力には適わないと。。
なんか、レビュハの生き方そのものが岩登りにも現れていますね。。
自然と寄り添い、抗うことなく、時間は川のようにゆっくり流れ、身を委ねる。。
我が身は自然と画一し、調和する。
そこから得られた人格形成は、計り知れなく大きいのだと感じます。
岩に打ち付けるピトンの音、ザイルが軋む音、山鳥が心地よく鳴く音。
全てが、身体の芯まで染み渡り、まるで血液のように循環し、体温さえ保つ。
ワタクシも、全く比較にはなりませんが、山登りは好きです。
最近は行けてませんが、九州のちょっとした山々は登山してきました。
なので、微弱ながらも、レビュハの綴っている内容がわかる気がします。
出来たら、いつか、レビュハの登攀したアルプスの山々を近くで感じたいものです。
それでは。。。
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