71冊目:「巨大企業は税金から逃げ切れるか?」 著者:深見 浩一郎
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2015年8月 南ドイツ新聞社に突然一通の電子メールが送られてきた。
「john Doe」という匿名の人物からである。
電子メールの内容が、パナマの法律事務所のデータベースなど「外部持ち出し禁止」
と思われる極秘機密資料だった。
世界を大きく揺るがした「パナマ文書漏洩事件」である。
これにより、世界中の大企業から個人資産家、あらゆる富裕層のパナマへの租税回避
問題が公にされたわけです。
8人の超富裕層に、世界の半数の富が集中している報道が当時も流れており、いわゆる「経済格差」が大きな話題にもなっておりました。
ビルゲイツから、ジェフベゾス、アマンシオオルテガなど、地球人口60億の半分に占める富をたった8人が手にしている事実。
所得再分配によって社会を大きく変革しようとするならば、まずは「税」として回収されなければならない。
しかし、富裕層の「租税回避」が横行するにつれ、格差は広がる一方なのです。
パナマ文書漏洩により、実名で租税回避している企業が公表されました。
少し遡ると、ジュリアンアサンジや、エドワードスノーデンの内部告発も、「悪は悪」という信念から生まれた行動だったわけです。
比較論にはなりませんが、私たちの身の回りでも、「ん・・?これはちょっとおかしいよね?」という疑問は出るのですが、どうしてもその問題を指摘する事で、自分の環境が変わってしまうリスクに声を上げることすら出来ない事があるかと思います。
でもそれって、おそらく「間違いであり、是正するべき問題」だったりするわけです。
また事実を公表されると、勿論大きく困る人が出てくる訳であって。。
この困る人物が大抵の場合、大きな「権力」を持っている人なのです。
内部告発する人が、世論からずれていたり、間違っていたりする場合もあるかと思います。
永遠に「大きな権力」に黙っているのは簡単ですが、その権力に「一石を投じる」事は並大抵ではありません。
人、個人が持つ「真実との向き合い」なんでしょうか・・
タックスヘイブンとしてパナマは潤います。中南米という位置がら、経済大国アメリカの国益にも寄与しているわけです。
しかし、世界の格差、貧困者、弱者は益々貧しくなります。
深見さんの書籍から、深く「税」のあり方を勉強出来ました。
それでは。