47冊目:「プライベートバンカー」 著者:清武 英利
【遊びに来て頂きありがとうございます!】
元読売巨人軍の球団代表を務めておりました清武英利さんが記した書籍。
「プライベートバンカー」とは・・
個人または、パートナーシップ等の形態で銀行を所有し、経営業務を行う言えば
個人銀行家という職業になるみたいです。
シンガポールの地に着いた、40歳になる杉山智一。プライベートバンカーとして、
ボスの指示で100億のカネを集め、1億の収益を上げるミッションを命じられます。
途方もないミッションに杉山は人生を捧げるかのように、荒波の仕事に携わっていきます。桁外れのお金を動かす以上、命に関わるような仕事も出てきます。
シンガポールは租税回避地、タックスヘイブンとして世界中からマネーが集まってきます。アジア随一の摩天楼もこの豊富な資金を背景に出来たようなもの。
相続税・所得税などあらゆる税金が優遇されており、日本に住む富裕層がこのオフショア区へと資金を移動させるわけですね。
こうなると、当然世界中の金融マンはシンガポールに資金を貯める富裕層にターゲットを絞り、資産運用の権利を請け、莫大な手数料を狙いにいくわけですね。
しかし、杉山もいくらボスの命令とはいえど、人を欺いてまで、カネ儲けをする仕事に葛藤を覚え、人間性を見つめなおしていきます。
清武さんの作品は、まだこの1冊しか読んでませんが、スリリングのある、読み応えのある仕上がりで面白かったです。
また、シンガポールにおける税に取り巻く人間模様と、リアルな展開が、小説ながも勉強になるところが多々ありました。
それでは。