★人生は挑戦と破壊の繰り返し★

『自由な働き方』を目指す中年サラリーマン。紆余曲折な日々を、どうでもいい日記を綴っております。

38冊目:「ニムロッド」 著者:上田 岳弘

【遊びに来て頂きありがとうございます!】

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3年程前、全く聞いたこともない言葉「仮想通貨」を知りました。

当時、この言葉が世界中を席巻し、SNS上でもやたら「ビットコイン:::で豪遊生活!」みたいな風潮が跋扈しておりました。

 

たった1日で10万円以上値動きするスーパー投機投資みたいな感じです。。。。

 

が、、、しかし、、、やはりこういったブームは続きません。。。

2019年現在、一時は200万まで高騰したビットコインも100万前後で推移。それでも、100万の値が付くんですから、ブロックチェーン技術など「未来の投資」として価値が付いているのでしょう・・・

 

主人公の中本哲史。東京のサーバー保守サービスを提供している企業に勤め、いわゆるパソコンの森のような所で日々働いている。小説冒頭も「サーバーの音がする」から始まり、パソコン起動時の独特の音を表現している。

 

ある日、社長から「ビットコインの発掘をして欲しい」と指示が下されるわけです。

「発掘」ときくと、鉱石所などから「金」を「発掘」する「発掘」を想像しますが、

「仮想通貨」を「発掘」するなんて、意味がわかりません。

しかし、それでも中本はビットコインブロックチェーン技術を勉強しながら、

様々な会社における人間模様を描いていきます。

同僚、田久保紀子との切ない恋、ニムロッドの「ダメな飛行機コレクションシリーズ」など、個性豊かな面々と日々業務をこなしていきます。

 

情報化の動きが激しい現代。人間のコミュニケーションや、暴力、セックス、お金、権力、戦争など、あまりにも文明が発達し、その影響は人間に大きな閉塞感を与えているように思います。

 

そんな、大都会の現代世界を、上田さんが巧みに「光と闇」を記しており、

読み応えがありました。

 

それでは。